企業連携の取り組みとして、情報Ⅰでブロックチェーン技術に迫る特別講義を実施しました。今回の講義は、IGS 中里様と福原様、ブロックチェーン技術者として活躍する小林様にご担当いただき、1年生を対象に4時間にわたって行われました。
第1回目:ブロックチェーンの基本を学ぶ
最初のセッションでは、ブロックチェーンとは何か、その基本的な概念や仕組みについて学びました。
- ブロックとチェーンの構造:各ブロックが持つ情報(データ、タイムスタンプ、ハッシュ値など)と、これらがどのように連結しているかを解説して頂きました。
- 分散型台帳の意義:中央管理者がいなくても、複数のノード間で情報を共有し信頼性を保つ仕組みが紹介され、生徒たちは未来のデジタル社会への第一歩を実感しました。
第2回目:技術的側面とセキュリティ
第2回目は、ブロックチェーンを支える技術的基盤とセキュリティについての講義です。
- 暗号技術の基礎:ハッシュ関数や公開鍵暗号、デジタル署名の仕組みが丁寧に説明され、情報の改ざん防止の仕組みを知る授業内容とでした。
- コンセンサスアルゴリズム:Proof of Work(プルーフ・オブ・ワーク)などのアルゴリズムを例に、分散ネットワーク内でどのように合意形成が行われるのか、実例を交えて学習しました。
第3回目:スマートコントラクトと応用事例
第3回目では、ブロックチェーン技術の応用例としてスマートコントラクトについて詳しく掘り下げました。
- スマートコントラクトの仕組み:契約内容がプログラムにより自動実行される仕組みを、実際の事例を交えながら解説して頂きました。
- 実世界での応用例:金融取引、サプライチェーン管理、さらには公的な証明書の発行など、さまざまな分野での活用可能性が示され、生徒たちは自分たちの未来にどのように影響するかを考えるきっかけとなりました。
第4回目:未来への展望と課題
最終回のセッションでは、ブロックチェーン技術の今後の展望や課題について議論されました。
- 技術の進化と課題:拡張性やエネルギー消費、セキュリティのさらなる強化といった現状の課題を整理し、未来に向けた技術革新の可能性について考察しました。
- 社会へのインパクト:ブロックチェーンが金融、医療、行政などさまざまな分野にどのような変革をもたらすのか、未来志向の視点から展望が語られ、学生たちは技術の可能性にワクワクする表情を見せていました。
- SBTの発行:MetaMaskでデジタルウォレットを作成し、AiGROWで行われた診断をもとに生徒一人一人に対し、SBTスキルレベルが発行されました。
未来への一歩
今回の講義は、企業と連携し最先端の技術教育を実現する本校の取り組みの一環です。ブロックチェーンの基本から応用、そして未来への展望まで、4回にわたる体系的な講義を通して、生徒たちは新しいテクノロジーに対する理解を深める貴重な経験をしました。これからも、本校は最新の分野に挑戦し、未来を担う生徒たちに実践的な学びの機会を提供していきます。